帝人久村奨学金、落ちました。
予告通り書いていきます。
この帝人久村奨学金、ネットでググっても審査の雰囲気とか一切わからず、応募総数も不明。かなりミステリアスな奨学金に見えました。歴史はかなり長いのですが。
正直書けるかどうかわからなかったのですが、いろいろ探しても特に応募者が選考について他に漏らしてはいけないというような趣旨のものはなかったので僕が感じたことや経験したことはここに余すことなく書いていこうと思います。あくまでも僕が感じたことなので実態とは異なるかもしれませんが悪しからず。というか奨学会の方が見たら一発でバレるな。まあもう応募できないからいいんだけど。
とりあえず帝人久村奨学金とは何か!書いていきます。
公益財団法人帝人奨学会は、昭和28(1953)年 6月の帝人株式会社の創立35周年記念育英事業を端緒に、日本における化学繊維工業のパイオニアであり、帝人株式会社の創業メンバーである久村清太氏の偉業を記念して、昭和29(1954)年 7月に財団法人として創設されました。留学生を含む国内の大学への奨学金の貸与を主事業としており、平成22(2010)年には海外での奨学金事業もはじめました。
これまでにノーベル賞受賞者を含む、約1,600名の方々が奨学金を受け大学研究機関や民間企業で活躍されています。
~帝人久村奨学金HPより
この帝人奨学金、今回の募集で67回を迎えておりかなり歴史の長い奨学金であることがわかります。なぜぼくがこの奨学金に応募しようと思ったのか。それは単純にかなり好条件の奨学金だからです。
帝人久村奨学金の特色
■本奨学金の特色
- 修士課程8万円/月、博士課程10万円/月を貸与(他奨学金との併給が可能)
外国人留学生の場合は、修士課程 5万円/月 博士課程6万円/月 を給付。 - 卒業後、帝人奨学会指定の大学や研究機関等で学術研究活動に所定期間(※)
従事した場合には、返還が免除されます。 (※ 所定期間: 貸与期間の2倍の期間) - 修士課程の帝人久村奨学生が引き続き博士課程でも帝人久村奨学金の貸与を希望する場合は、選考過程の一部が免除となります。(給付は対象外)
- 経済的困窮度よりも、成績・研究に対する熱意や取り組み内容を重視します。
- 本奨学金を受給したことによる帝人グループ各社への入社等その他の付帯義務はありません。
- 在学中に海外へ留学する場合は、正規の修業期間を上限として貸与・給付を継続します。
帝人久村奨学金HPより抜粋
この博士課程に月10万貸してくれる!しかも他の奨学金と併給できる!
これスゴイんですよ。10万とかいう単位になるとけっこう併給不可となることが多くて。なかなか出しづらいんですよね。
しかも免除規定があって借りた期間の倍の期間、研究者としてお勤めしたら返さなくてよくなるんですよ!!
あと経済的困窮度よりも成績や研究に対する熱意を評価などほんとに研究者を育てようとしている感じがいいですよね。ほとんどの奨学金はそもそも経済的困窮度がかなり重視されるから出せないことも。
あとこのレベルの待遇の良さになると地方大やランクの低い大学の院生にありがちなそもそも応募すらできない問題。大体指定校とか言って東大京大以下10校みたいな感じで元々優秀な大学から優秀な学生を取ろう!っていう感じが多いんですよ。(もちろんその考えはよくわかります)
ここも過去の受給者の在学校なのかわかりませんが、一部の学校のみに募集要項を送付しております。
https://www.teijin.co.jp/eco/scholarship/scholarship/school.html
ぼくもこれを見たとききついかなあと思いましたが、所属大学の奨学金担当を通じて確認したところOKでした!どこの大学でもWEBの情報から大学の学務を通じて応募できるようです!
そもそもこれに出した理由は
・学振書類提出後に出せる奨学金を探していたらこれが見つかった。
・待遇も良く地方大のぼくでも応募できた。
・生態学分野でも応募できた。
などがあります。
特に3つ目の生態学分野でもというのは結構重要で。
工学系の分野だとそういう系の企業の奨学金などが結構あるんですよ。医薬系もですが。やはり技術や研究の進みが直接的に社会へ利益を与えるような研究は企業の方でも歓迎されていまして。ぼくらのような生態学など理学的で研究者の興味関心が主になるような学問、環境保全とかいうかなり漠然とした公共への利益のための研究というのはお金が付きにくいです。なので普段からもどのように社会に貢献できる研究なのか(本人はかなりの割合で興味関心で研究しているが)を外にアピールしてお金などをいただいて研究したりしています。
まあそんなこんなでいい奨学金見つけたなあと思い、応募することにしました。
博士課程の応募要項はこんな感じ。
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- 応募資格 ・医学・薬学系、バイオ学系、理工学系、工学系、情報学系等に在籍している学生で次の条件に該当し、学部長又は学科主任教授の推薦を受け、かつ学校推薦を受けた者。
・2018年秋(9月、10月)または2019年4月に国内大学の博士課程に進学することが決定している、または見込まれている者(外国人留学生も可)
※現在在学している大学から、他の大学院へ進学する場合は原則として現在の大学から応募してください。
※外国人留学生の場合は、留学予定先の国内大学から応募してください。 - 採用人員 10名程度 ※1名程度を外国人留学生(給付)とする
- 採用基準 本奨学金では、経済的困窮度よりも、成績・研究に対する熱意や取り組み内容を重視して選考します。
- 選考方法
- (1)1次選考
書類選考 - (2)2次選考
1次選考合格者に対して、次の系列毎に専門面接により選考します。
■医学・薬学系(医学、薬学 等)
■バイオ学系(バイオ、生物、環境 等)
■理工学系(化学、物理、数学、材料 等)
■工学系(電気・電子工学、機械 等)
■情報学系(情報システム、電子システム 等) - (3)最終選考
第2次選考合格者に対して、当会選考委員による面接を実施し、奨学生を決定します。
- (1)1次選考
- 選考スケジュール
- (1)博士課程進学予定者
選考方法 日程 場所 1次選考 10月上旬に実施 帝人(株)東京本社内 2次選考 10月下旬~11月中旬に実施 帝人(株)東京本社内 最終選考 12月6日(木)に実施 帝人(株)東京本社内 - (2)2019年度修士課程進学予定者については2019年1~3月頃に募集します。
- (1)博士課程進学予定者
- 提出書類 応募書類は当会HPよりダウンロード可。
- (1)公益財団法人帝人奨学会 帝人久村奨学生志願者調書(所定用紙、写真貼付):志願者本人が作成するもの
- (2)公益財団法人帝人奨学会 帝人久村奨学生推薦調書(所定用紙):指導教授に作成いただくもの
- (3)学業成績証明書(直近のもの)
- (4)健康診断書 (過去12か月以内のもの)
- (5)現在の研究概要をA4判2~3枚に簡潔にまとめたもの1部
- (6)個人情報の取扱いに関する同意書(所定用紙):志願者本人が自署したもの
- (7)在留資格認定証明書(在留カード等) ※外国人留学生のみ
以下の書類はダウンロードできます。
- 提出締切日 2018年9月27日(木)必着
- 最終合否の決定 2018年12月下旬までに合否結果を文書で連絡します。
- 交通費の取扱い面接会場までの往復交通費を支給します。(国内移動分のみ)
* 詳細は別途連絡
帝人久村奨学金HPより引用
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「学部長又は学科主任教授の推薦を受け」というところですが、ぼくの大学の場合は指導教員の推薦調書と大学からの応募で推薦の代わりになるという説明を受けました。これがほかの大学でも当てはまるのかはわかりません。
生態学分野でも応募できるくらいにかなり幅広くほぼ理系ならどの分野でも応募可能です。
提出書類を見ていただいたらわかると思いますが、おそらく選考において一番重要なのは「現在の研究概要をA4判2~3枚に簡潔にまとめたもの1部」です。ちなみにぼくは学振の提出書類そのまま出しました。ちょっとこれに時間を回す余裕がなくて。学振も力入れて書いたのでそれをそのまま送りました。(なお、学振は最低評価で返ってきました( ゚Д゚))
今回はここまで。次回は各選考について書きます。
↓次の話